百歳の桶、空を飛ぶ。

東日本大震災から明日で三ヶ月。

…長い三ヶ月でした。
被災の蔵はすっかりなくなり、二号蔵は新たな仕込み蔵としてどんどん出来上がり、
いよいよ桶の移動が始まりました。




こんなに太い梁が割れてしまっています。
何度見ても、大きな災害だったんだなと思ってしまいます。


さて。
桶の移動を始めている訳ですが、桶にはひとつひとつ作られた年など墨で書き込んでありました。
蔵建造当時、明治の年号のものがほとんどですが、大正のものもいくつか混じっていました。
百年もの時間を蔵の中で過ごしていたのに、まさかこの平成の世になり、空を飛ぶことになるとは
思ってもいなかったことでしょう。

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静かで暗い蔵の中、明治の代からずーーーっと鎮座し続け、お日様に照らされることに
なるとさえ思っていなかっただろうに、まさかクレーンで吊り上げられるとは(笑)

過去にも何度か大きな地震は経験しています。
新潟地震(1964年)、日本海中部地震(1983年)…。岩手・宮城内陸地震(2008年)で一号蔵はダメージを受け、
せっかく大規模補修工事をしたというのに、今回の地震でついに力尽き…。

嘆いていても仕方がない!


空を飛んだ桶たちは、一度キレイに洗浄しました。

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高圧洗浄機で百年の垢を落としてキレイになりました

キレイになった桶は、今度はフォークリフトに乗せられ、いよいよ二号蔵へ入ります。

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デカっ…

ギリギリです、ホントに入るのかってくらいでっかい(><)

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どれも同じに見える桶ですが、手造りなので全部サイズが違います。


11-5_06.jpg

一号蔵と比べたら少し狭くて、全部の桶は入りきらないため、傷みの激しい桶は解体し始めています。
…壊れてしまっているとはいえ、身の切られるような思いです…。



11-5_07.jpg

無事だったもろみは桶に戻され、…早く蔵が静かになるのを待っているように見えます(笑)

まだまだ完成ではありませんが、こうして少しずつ、新しくなっていきます。



被災地はまだまだ長い道のりを歩かなければいけないのですが、必ず住み良い町に生まれ変わると
信じています。
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