石孫六代目、八木澤商店さんへの思い

東日本大震災発生から2ヶ月が経過しました。

一号蔵顛末記でも触れましたが、直後は停電したせいもあり、何が起こったのかもわからず、自分たちの大事な蔵を失ったことで茫然としておりました。


日が経ち、連日津波被害の町の報道を見ている内に、同業の蔵元さんも大きな被害に遭っていたことを知りました。

壊滅的な被害を受けた陸前高田市の「八木澤商店」。
八木澤さんといえば、老舗中の老舗。
テレビでその悲劇を知り、大変なショックを受けました。

同じ家業で、伝統を受け継ぎ伝えていくという意味では同じ立場の者として、石孫の六代目がその思いを綴りましたので、ご覧頂きたいと思います。

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この度の東日本大震災で、味噌醤油醸造老舗として知られる陸前高田市の㈱八木澤商店様が甚大な被害に遭われました。
心からお見舞い申し上げます。

八木澤さんは私どもにとって憧れの蔵であり、大きな目標でもあります。
いつか社員全員で蔵見学にお伺いして、経営理念と醸造にかける思いを学ばせていただきたいと話をしていた矢先の、今回の震災でした。
過日テレビで八木澤商店の八代目さんや新社長が社員皆さんの前で力強く再建を誓っておられるお姿を拝見し、弊社の蔵のひとつも地震で倒壊しましたが、八木澤さんのご苦労を思えばここは踏ん張りどころと、決意を新たにしたところです。
 あこがれの蔵元八木澤商店様が一日も早く復興されますことを秋田の地からお祈り申し上げますとともに、連帯のエールを送ります。


安政二年創業 

(有)石孫本店   
石川 耿一

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その後、八木澤商店さんでは秋田県内・岩手県内陸の醸造元にて味噌・醤油の醸造を委託され、その第1弾の出荷を始められたそうです。
復興に向け、社員一丸となり前進しておいでの様子を知り、一日も早く、「八木澤の味」を復活させていただきたいと願うばかりです。



石孫では、倒壊した一号蔵に代わる醸造蔵として、二号蔵を改装しておりましたが、いよいよ、その内部が完成いたしました。



土壁に全部断熱材を張り、木板を張り直して、床も土間だったものを洗浄が出来るようコンクリートを打設しました。

災難を逃れたもろみたちは現在、搾れるものは搾り、まだ醗酵途中のもろみは別の桶に移し替える作業中です。
空になった木桶から、二号蔵に移動し、移し替えたもろみを戻す…という作業を何度か繰り返します。

時間は掛かりますが、八木澤さんのように蔵も桶も…、大切な家付き酵母すら失ってしまったことを思えば、私たちの蔵は、建屋を失っただけですから本当にラッキーだったのです。


現在、石孫では春の仕込み味噌の作業に追われています。
冬の間の雪下ろし、そして震災の騒ぎで2週間ほど作業は遅れて始まりました。
朝、蔵に入ると米を蒸す甘い匂いと真っ白な湯気。
あぁ、春になったんだなぁ…と、しみじみ思います。

湯沢は梅も桜も木蓮も一度に開花しました。やはりいつもより花も遅いです。
しかしこんなにキレイに見える年もなかったように思います。

豪雪と地震、ダブルの災害に見舞われてしまった秋田県ですが、みんな黙々と頑張っています。

神戸や奥尻島、新潟…。地震ばかりではなく、火山や台風など、日本は数々の災害に見舞われ、しかしその度に立ち上がってきました。
今度もきっと頑張って、今まで以上に良い町を作っていくことと信じています。

がんばろう、日本。



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